こんにちは、雲です。
EA選びで気をつけないといけないことがいくつかあります。EAを制作している側からすると、当たり前のことなんですが、多くの方が意外と気が付いてないことがあるようなので、お話したいと思います。けっこう重要でごわす。
失敗しないEAの選び方
複数ポジションEAの落とし穴
同時に複数ポジションをとるタイプのEAがありますが、だいたいがナンピン系のEAになってくると思います。2~3ポジションぐらいならまだいいのですが、中には10以上ポジションをとるEAもあります。
こういうEAは、損失をむりやり回避するようなつくりになっていることが多く、個人的はあまりおすすめできません。さらにいうなら、資金効率がめちゃくちゃ悪いです。ここに気が付いてない方が多いように思えます。そのへんについて深堀りしてお話したいと思います。
1ポジEAor複数ポジEAの比較
EAのパフォーマンスを表すバックテストは、0.1ロット(1万通貨)固定で回している場合が多いのですが、同じ0.1ロット固定でも、1ポジションタイプと複数ポジションタイプではまったく意味が違ってきます。
例えば、「1ポジションタイプ」と「複数ポジションタイプ」のEAがあり、どちらも0.1ロット固定でバックテストをしていて、どちらも純益が150万だったとします。この場合、どちらが優秀なEAだと思いますか。答えは圧倒的に1ポジタイプのEAになります。
複数ポジションをとるEAを利用するには、それに耐えれる資金が必要になってきます。例えば、資金が10万円あるとして、最大ドローダウンが5万円前後の「1ポジEA」の場合、MAXで0.1ロットとれます。この1ポジション0.1ロットを基準で考えた場合、同時に10ポジションとるEAなら、少なくとも資金は50万円以上必要になります。また、最大ドローダウンの大きさによって、資金がショートしないように、さらに余裕資金で挑まないといけません。場合によっては100万円ぐらいは必要になるでしょう。
必要資金によって成績は大幅に変わる
「10ポジEA」の場合、100万円あるという前提ではじめて、純益が150万円となります。これを公平にするには、「1ポジEA」も資金が100万円あるとしてバックテストをしないといけません。1ポジEAで資金が100万円あるなら、1ロット(10万通貨)とることができます。そうすると、純益は10倍の1500万円になります。このように、資金量を同じにして比較したら、1ポジEAの方が圧倒的に資金効率がいい事が分かります。
さらに、もし10ポジEAのストップロスが深く設定されている場合、一気に逆行すると含み損がとんでもない事になり強制ロスカットに引っかかってしまいます。それも想定の範囲に入れるなら、ロット数をもっと抑えないといけなくなります。
するとなおさら資金効率は悪くなり、いくら勝率が高くてもほんのちょっとずつしかお金は増えていきません。そして、たまにくるドカンでコツコツ増やしたお金を一気に飛ばすことになります。
コツコツドッカ~ン
一概に、複数ポジションをとるEAが悪いともいえませんが、勝率を重視したつくりになっているならその分、それ以外の要素でマイナスにはたらく原因をつくってしまっています。何事も一長一短だということです。
多くの方、特にFX歴が短い方は勝率を重視する傾向にあると思いますが、はっきりいって稼ぐという観点でいうと勝率まったく関係ありません。勝率が70%、80%もあるなら、かならず利益額よりも損失額の方が大きくなっています。つまり損大利小のロジックになっています。
「コツコツ勝ってドカンと負ける」か、「コツコツ負けてドカンと勝つ」かの違いなので、『高勝率=良いEA』ではないということは理解しておいた方がいいです。
良いEAの基準
一応、私が考える良いEAの基準をお話します。
- 1ポジタイプ。
- 複利機能つき。
- 2005年ぐらいからの純益が100万(0.1ロット固定)以上。
- 最大ドローダウンが5万円前後。
- 極端に勝率が高くないもの。(こまめに損切をする)
これだけの条件がそろっていれば、実運用レベルだと判断しています。ですが、かなりしぼられてきます。私が運用している『Past Current System』はしっかりと条件をクリアしていますし、総合的に大変バランスの良いEAとなっていますので、これからEAをはじめようと考えている方はチェックしてみて下さい。
自作EAの『ビリオボット』も条件をクリアしていますが、勝率が低いのでメンタル的にきついと思います。どちらか一つ選ぶなら『Past Current System』の方をおすすめします。
では、以上でごわす。
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